「人を相手にしていること」を忘れずに!
介護福祉士の心掛け
介護福祉士は利用者と直接向き合って仕事を進めていくことになりますので、学んできた知識や積んできた経験をただただ機械的にこなしていくだけでは仕事になりません。介護をする側が適切だと思ったサービスが実は利用者にとっては怒りにつながることもありますし、ただ苦痛であることも考えられます。そのため介護福祉士は知識と技術と経験だけではなく、利用者の尊厳を重視することがまず何よりも必要なこととなります。
信頼関係を重要視
一方的にサービスを押し付けてしまうと利用者の尊厳を考えていませんし、相手をかわいそうだなと思って接することも尊厳を傷つけます。利用者の自分と変わらない一人の人間であることをよく理解し、意志やプライバシーを尊重しなければなりません。相手のことをよく理解するためにはなによりも信頼関係を築くことが大切です。
相手の意志を尊重して対等に接していく関係を築くことで意志の疎通がスムーズになり、それが相手の求めていることを理解することにつながります。また、相手の意志を理解できるようになることで、利用者が遠慮なく自分の要望や理想を伝えやすくなるため適切なサービスが見えてくるようになります。信頼関係を築いていくことで、利用者が最低限のことを行うことのできる何でもやる介護から逸脱することができます。介護福祉士は最低限の行動を行うサポート役となり、相手の意思決定や行動を尊重することが大切です。
介護の本質
介護福祉士は介護の専門職であり、スペシャリストとして国から認められている存在です。そのため利用者をお世話するのではなく、介護を科学的根拠を持ってしなくてはなりません。介護福祉士は最低限の行動をサポートする役であり、なんでもしていくことは介護ではありません。介護は利用者の能力を妨げるようなことをせず、現在持っている利用者の能力を維持、もしくは伸ばすことが求められます。
介護ではなくお世話をしてしまうことで寝たきり状態にはならなかった人も、寝たきり状態を作ってしまう危険性もあります。介護福祉士の仕事によって利用者のその後の人生を決めてしまうようなこともあります。そのため専門的な知識と豊富な経験によって利用者を介護していきます。もちろんこの介護には人としての道徳も含まれますので、技術や知識以外にもまず人としての心を持って適切な介護をしていくことが必要です。そのため介護福祉士の仕事の本質をよく理解して人を相手にしていることを忘れてはいけません。
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